「不動産担保ローンって追加融資を受けられる?」
「デメリットがあれば知っておきたい」
このように考えていませんか?
このページでは、不動産担保ローンを利用の追加融資について、プロが分かりやすくご案内いたします。
目次
不動産担保ローンを利用中でも追加融資は受けられる?

追加融資とは、既に不動産を担保とした借入れをしている状態で、その不動産を担保に追加の資金を借り入れることです。
不動産担保ローンを利用中でも、一定の条件を満たせば追加融資を受けられる可能性があります。
個人が、不動産担保ローンの追加融資を必要とするケースは次の通りです。
- 自宅のリフォーム・修繕費用
- 教育資金
- 医療費
- 介護費用
- 相続に伴う費用
- 生活資金の補填
具体的なケースをご案内します。
-
リフォーム資金のために自宅を担保に300万円を借り入れた。
その後、追加の工事が必要となり、新たにその金融機関に同じ担保で85万円の借入れを依頼した。
個人事業主・法人が追加融資を必要とするケースは次の通りです。
- 運転資金
- 新規事業・新店舗の立ち上げ費用
- 設備投資
- 税金の支払い
具体的なケースをご案内します。
-
新規事業の立ち上げ資金を目的として所有地を担保に3,000万円を借り入れていた。
ところが、想定以上の受注増加により仕入資金が必要となった。
そのため、同じ所有地を担保に、同じ金融機関に追加で500万円の借入れを依頼した。
不動産担保ローンの追加融資を受けるメリット、デメリット

不動産担保ローンの追加融資を受けるメリット・デメリットをご案内します。
3つのメリット
| メリット | 概要 |
|---|---|
| ①既存の担保不動産を有効活用できる | 既に担保としている不動産を利用するため、新たな担保を用意せずに追加融資を受けられる |
| ②スピーディに利用できる | 既存の金融機関で増額する場合、既存の不動産や審査情報を活用できるため、新規の申込みよりも手続きは簡素になる |
| ③既存の条件を維持しやすい | 金融機関によっては金利や返済期間などの条件を大きく変えずに追加で資金調達できることがある |
既存の条件を維持できるかどうかは、返済状況や土地の価格の変動なども関わってきます。
取引されている金融機関にご確認ください。
別の銀行で不動産担保ローンを組み直す場合は、新規の取引きとなりますので、条件が変わります。
3つのデメリット
| デメリット | 概要 |
|---|---|
| ①不動産を失うリスクが高まる | 追加融資によって借入総額が増えるため、返済が滞った場合、担保不動産を競売で失うリスクが高まる |
| ②返済負担が増加する | 追加融資によって毎月・毎年の返済額が増え、事業の資金繰りに影響を及ぼす |
| ③担保不動産の融資枠が減少する | 不動産評価額に対する借入比率が上がり、将来更に資金が必要になった場合、新たな融資を受けにくくなる |
他の金融機関で新しく借入をする場合、審査は厳しくなります。
追加融資を受けた後の状況を加味して行われるからです。
こうしたデメリットも踏まえた上で、追加融資をどこで受けるかをご判断ください。
不動産担保ローンの追加融資を受けるための2つの条件
それぞれ詳しくご案内します。
【条件①】担保不動産に担保余力がある
担保余力とは、担保不動産の評価額に担保掛目(かけめ)を乗じた金額から現在の借入残高を差し引いた金額のことです。
担保掛目とは、不動産評価額のうち、金融機関が融資対象として認める割合のことで、一般的に60%~80%程度で設定されます。
「担保余力が、追加融資を受けるための条件」になる理由は、金融機関は返済不能時に不動産の売却で回収できる金額までしか融資しないからです。
-
ある不動産担保ローン専門の金融機関で、3,500万円の融資を受けた。
担保不動産の評価額が5,000万円で、担保掛目が70%ということだった。
返済をし続け、借入残高が2,000万円になった。
担保余力から、計算上は後1,500万円分を借りられると考えて相談したところ、その審査が通った。
担保評価の方法や融資上限額は金融機関ごとに異なりますので、ご確認ください。
【条件②】金融機関の基準を満たした返済能力がある
金融機関が、追加で融資した資金を将来にわたって無理なく返済してもらえるかどうかを判断するからです。
個人の場合、判断のポイントは次の通りです。
- 既存の返済状況
- 信用情報
- 収入と安定性
- 返済負担率
返済負担率とは、年収に対する年間返済額の割合のことです。
例えば、年収1,000万円の人が既に年間100万円を返済している中、追加融資によって年間50万円返済が増えた場合、返済負担率は15%と計算されます。
一般的に、返済負担率が30%以内に収まっていると審査が通りやすくなります。
個人事業主・法人の場合、判断のポイントは次の通りです。
- 既存の返済状況
- 事業の収益性・安定性
- 資金繰り
- 代表者の信用情報
無理なく返済できると金融機関に判断されれば、不動産担保ローンの追加融資を受けられます。
不動産担保ローンの追加融資を受けられない8つのケース
- 担保余力がない
- 返済の延滞・滞納がある
- 返済能力が著しく低下した(失業、収入激減など)
- 債務整理中・自己破産手続き中
- 多重債務状態になっている
- 一番抵当権者が二番抵当設定を拒否している(二番抵当の場合)
- 税金の滞納がある(差押えリスク)
- 反社会的勢力との関係がある
- 既存ローン契約時より審査基準が厳しくなった
例えば、担保不動産の評価額が6,000万円で担保掛目が60%、既存の不動産担保ローンの借入残高が3,500万円残っている場合、担保余力がほとんどないため追加融資は難しいです。
なお、担保不動産の評価額は、追加融資の時点で改めて算出されます。
不動産価格の下落により評価額が下がっている場合は、借入残高が減っていても担保余力が不足し、追加融資を受けられないことがあります。
-
ある不動産担保ローンの会社に、担保不動産の評価額が5,000万円で担保掛目が70%という内容で、上限の3,500万円を借り入れた。
数年後、借入残高が2,800万円になったときに資金が必要になったので、500万円の追加融資の申し込みをした。
その結果、追加融資を受けられなかった。
理由は、不動産価格が4,000万円に下落しており、掛け目70%だと2,800万円となるからだった。
不動産担保ローンの追加融資を受ける2つの方法
それぞれご案内します。
【方法①】既存の金融機関で増額する
既に利用している金融機関に、担保不動産の再評価を依頼し、融資額の増額を申請するという方法です。
既存の契約があるため、新規で申し込む場合と比べて、次のようなメリットがあります。
- 必要書類が少ない
- 審査もスムーズに進む
手間なくスピーディに借り入れられるということです。
-
評価額5,000万円の不動産を担保に3,000万円を借り入れていた。
数年後、返済が進み借入残高が1,500万円まで減った。
新たに資金が必要となったので、相談したところ、担保掛目は70%ということで、2,000万円の追加融資を受けることができた。
【方法②】他社で追加融資を受ける
他社で追加融資を受ける場合は次の2つの方法があります。
①現在の借入を別の金融機関に借り換え、追加の資金を調達する
②別の金融機関で二番抵当を設定して新たに借り入れる
1つ目の方法は、まったく別の金融機関に借り換えるということです。
もう1つの方法は、追加融資だけを別の金融機関で借りるということです。
二番抵当とは、すでに抵当権が設定されている不動産に対して、二番目に設定される抵当権のことです。
二番抵当による追加融資は、回収リスクが高くなるため、一番抵当よりも金利が高めに設定されることが多いです。
また二番抵当に対応している金融機関は限られます。
不動産担保ローンの追加融資が通りやすい金融機関を選ぶポイント
今借り入れをしている金融機関に、追加融資を断られた場合、この2つのポイントで金融機関を選んでください。
それぞれご案内します。
【ポイント①】不動産担保ローンを専門に扱う金融機関を選ぶ
ノンバンクなどの不動産担保ローンを専門的に扱っている金融機関は審査が柔軟だからです。
追加融資や二番抵当などの実績が豊富なため、他の金融機関で断られていても、融資が認められる可能性があります。
【ポイント②】二番抵当でも融資可能な金融機関を選ぶ
追加融資を受けるには二番抵当を設定する必要があるからです。
一般的に、銀行は二番抵当での融資に慎重ですが、ノンバンクは二番抵当に対応していることが多いです。
金融機関が二番抵当に対応しているかどうかは、公式サイトで次のような記載があるかを確認することで判断できます。
- 二番抵当対応、二番抵当でも審査可
- 後順位担保可
記載がない場合は、その金融機関に電話などで問い合わせてみてください。
追加融資に対応している不動産担保ローン会社5社
追加融資に対応しているノンバンク5社をします。
①丸の内AMS

2001年創業で東京都千代田区に本社を置く不動産担保ローン専門の会社です。
丸の内AMSの不動産担保ローンの条件は次の通りです。
| 金利 | 年3.8%~ |
|---|---|
| 借入限度額 | 5億円 |
| 二番抵当への対応 | 可 |
| エリア | 一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県) |
②AGビジネスサポート

東京都港区に本社を置くアイフルグループのノンバンクです。
AGビジネスサポートの条件は次の通りです。
| 金利 | 年2.99%~11.80% |
|---|---|
| 借入限度額 | 5億円 |
| 二番抵当への対応 | 可 |
| エリア | 全国 |
③大手町フィナンシャル

東京都千代田区に本社を置く不動産担保ローン専門の会社です。
大手町フィナンシャルの条件は次の通りです。
| 金利 | 年3.2%~8.9% |
|---|---|
| 借入限度額 | 20億円 |
| 二番抵当への対応 | 可 |
| エリア | 全国 |
④アサックス

1969年創業で東京都渋谷区に本社を置く不動産担保ローン専門の会社です。
アサックスの条件は次の通りです。
| 金利 | 年1.95%~7.80% |
|---|---|
| 借入限度額 | 10億 |
| 二番抵当への対応 | 可 |
| エリア | 一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県) |
⑤アビック

1973年創業で東京港区に本社を置く不動産担保ローン専門の会社です。
アビックの条件は次の通りです。
| 金利 | 2.98 ~ 15.0% |
|---|---|
| 借入限度額 | 50億 |
| 二番抵当への対応 | 可 |
| エリア | 全国 |
まとめ
不動産担保ローンを利用中でも、条件次第で追加融資を受けることができます。
既存の金融機関で断られたら、追加融資OKの金融機関をご検討ください。
また、抵当権の設定だけでなく、差押えが同時にされた担保物件でも検討可能です。


不動産担保ローン











