個人向け不動産担保ローンの3つの選び方と4つの審査のポイント

投稿日:2024年9月18日

「個人向け不動産担保ローンはどれがいいだろう」
「審査に確実に通るためのポイントを知りたい」

このように考えていませんか?

このページでは、個人向け不動産担保ローンの選び方や審査のポイントについて、プロがわかりやすくご案内します。

この記事の作成者

融資部 部長
浜崎 雷Rai Hamazaki

【資格】管理業務主任者、宅地建物取引士
お客様の大切な所有不動産の評価を最大限に、ゆとりある生活のサポートをさせていただきます。「お客様の明日のために、今日、自分は何ができるか」を考え、日々奮闘しています。

個人向け不動産担保ローンとは

不動産担保ローンとは、不動産(土地や建物)を担保として資金を借りる金融商品です。

担保があるので、無担保ローンと比較して低金利で大きな金額を借りられます。

借りられる金融機関は、2種類あります。

  • 金利が低い銀行系
  • 審査に通りやすいノンバンク系

本人名義だけでなく、同意があれば家族名義の不動産も担保にできますし、家だけでなく、マンションやアパートも担保にできます。

個人向け不動産担保ローンを選ぶ3つのポイント

それぞれ詳しくご案内します。

【ポイント①】金利

重要な理由は、金利が低ければ低いほど、返済総額を抑えられるからです。

銀行系の方が金利は低めです。

金利には変動金利と固定金利があります。

  • 金利の種類
種類 ポイント 当初の金利 注意点
変動金利 金利に応じて返済額が増減 低い 金利上昇で負担が増える
固定金利 返済終了まで同じ金利 高い 当初金利が高い

変動金利を採用している銀行系の不動産担保ローンの金利負担が最も低くなります。

【ポイント②】審査の難易度

重要な理由は、融資の確実性を高められるからです。

ノンバンクは比較的審査に通りやすいです。

ですが、返済能力や不動産の担保価値によって、100%通るわけではありません。

【ポイント③】融資までの期間

重要な理由は、借りたいタイミングで融資を受けられるからです。

不動産担保ローンは、不動産の担保価値を調べる必要があるため、審査だけで数日かかることがあります。

融資までの期間が比較的短い金融機関はノンバンクです。

ただ、即日融資と記載していても、実際には当日に融資を受けるのは難しいです。

個人向け不動産担保ローン10選

個人向け不動産担保ローン10選をご案内します。

個人向け不動産担保ローン5選(銀行系)

銀行系は金利が低く返済負担が少ないです。

東京スター銀行

東京スター銀行は、最低金利が1.00%と業界最低水準で、借入限度額は1億円です。

債務を一本化するおまとめローンとして利用できます。

住宅ローンの借り入れ中でも担保余力の範囲内で利用できます。

京葉銀行

京葉銀行の金利は1.35%から4.05%です。

団体信用生命保険が付帯しており、保険料は京葉銀行の負担です。

融資手数料は一律55,000円です。

ただし、千葉県在住者でなければ利用できません。

滋賀銀行

滋賀銀行の金利は、1.950%から4.875%で、融資限度額は4,500万円です。

目的型ローンはフリーローンよりも低金利で利用できます。

リフォーム資金や住宅ローンの借り換えにも対応しています。

全国対応で、スマホで手続きが完結できます。

関西みらい銀行

関西みらい銀行の金利は、1.90~9.80%と、最高金利が比較的高いです。

専任の担当者が申込から融資までサポートしてくれますね。

使いみちが自由なフリーローンです。

りそな銀行

りそな銀行の金利は、2.775%から9.900%で、金利は比較的高いです。

借入限度額が1億円です。

団体信用生命保険が無料で付帯していますが、保険付帯による金利の引き上げなどはありません。

住宅ローン返済中の自宅や三親等以内の親族が所有する不動産も担保にできます。

個人向け不動産担保ローン5選(ノンバンク)

ノンバンクは、審査の難易度が低く、融資までの時間が短いです。

丸の内AMS(エーエムエス)

丸の内AMSの審査期間は最短2日で、急な資金需要に対応してくれます。

エリアを東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の一都三県に限定していることで、物件の価値を最大限に評価しています。

銀行系では対応していない共有持分や底地を担保にした融資に対応しています。

年齢上限が80歳までと高いです。金利は3.8〜15.0%です。

ASAX(アサックス)

ASAX(アサックス)の審査期間は最短即日で、土日も対応しています。

年間1,500件以上の融資実績がある東証上場企業で、金利は1.95〜6.90%です。

経験豊富な専属担当者が親身になって相談に乗ってくれます。

SBIエステートファイナンス

SBIエステートファイナンスの審査は最短即日で、金利は2.70〜7.80%です。

年間5,000件を超える相談実績があります。

東証プライム市場に上場しているSBIホールディングスのグループ企業です。

専属担当者が、ワンストップでサポートしています。

トラストホールディングス

トラストホールディングスの審査は最短即日で、金利は3.45〜7.45%です。

二番抵当や三番抵当の物件でも審査してくれます。

セゾンファンデックス

セゾンファンデックスの審査期間は最短3日で、金利は6.80〜9.90%の固定金利です。

クレディセゾングループのローン会社です。

家族や3親等以内の親族の不動産でも審査してくれます。

個人向け不動産担保ローンの5つのメリット

それぞれ詳しくご案内します。

【メリット①】月々の返済額が少ない

理由は、債権者の損害を補うための担保があるからです。

借入者が支払い不能になると、不動産を売却して貸付金を回収します。

貸し倒れリスクが低いので、無担保ローンと比べると低金利です。

  • 無担保ローンとの金利比較
種類 ポイント
不動産担保ローン 1~10%前後
無担保ローン 3~18%

【メリット②】借入限度額が大きい

理由は、担保として不動産があるからです。

  • 借入限度額の比較
ローンの種類 金利 借入限度額
不動産担保ローン 1~10%前後 数百万~数億円
無担保ローン 3~18% 1,000万円前後

担保としている不動産の評価額に応じて借入額が決まります。

一般的な不動産だけでなく、共有持分や底地などの条件が悪い不動産でも、担保にできます。

【メリット③】長期返済ができる

理由は、不動産の価値が安定しているからです。

不動産は、他の資産と比べて価値が長期間、安定しています。

貸し倒れリスクが低いので、返済期間を長くすることができます。

【メリット④】借入金の使途が自由

理由は、利用目的を限定しなくても、貸付金を回収できるからです。

例えば、次のような用途に利用できます。

  • 住宅ローンの資金
  • 自動車ローンの資金
  • 医療費の資金
  • リフォーム資金
  • 生活資金
  • 納税資金
  • 教育資金

【メリット⑤】担保価値が高いと審査に通りやすい

理由は、返済が滞っても、金融機関が貸し倒れするリスクが低いからです。

反対に、担保価値が低い場合は、回収できる金額が限られるため審査が厳しくなります。

個人向け不動産担保ローンの3つのデメリット

それぞれ詳しくご案内します。

【デメリット①】融資に時間がかかる

理由は、担保となる不動産の鑑定や手続きに時間がかかるからです。

不動産の価値を評価するには、知識と経験が必要です。

間違った評価をしてしまうと、貸し倒れするリスクがあります。

【デメリット②】手数料が必要

不動産担保ローンを利用すると、次の諸費用が発生します。

  • 事務手数料
  • 登記費用
  • 印紙税

費用は借入金額に応じて変動し、数十万円に及ぶ場合があります。

諸費用は、金融機関に確認してください。

【デメリット③】返済できないと不動産を失う

金融機関が不動産に抵当権を設定するからです。

抵当権とは、金融機関が返済不能時に不動産を差し押さえて売却する権利です。

返済できなければ競売にかけられてしまいます。

不動産を失うリスクがあることを理解しておいてください。

個人向け不動産担保ローンの審査の4つのポイント

それぞれ詳しくご案内します。

【ポイント①】担保不動産の対象エリアを確認する

首都圏限定や関西圏限定と、地域を限定している金融機関があるからです。

次のような方法で、あなたの地域に対応しているかどうかを確認してください。

  • 公式サイトで対象エリアを確認する
  • 電話やメールで問い合わせる

【ポイント②】不備なく書類をそろえる

書類に不備がある場合、審査を進められないからです。

主な必要書類は次の通りです。

  • 写真付き身分証明書
  • 納税関係の書類
  • 住民票
  • 印鑑証明書
  • 固定資産評価証明書

この中には市区役所や法務局で取得する書類があります。

金融機関の中には、これ以外にも書類が必要な場合があります。

金融機関の担当者に確認してください。

【ポイント③】正しい情報を申告する

理由は、金融機関との信頼関係を築くためです。

虚偽の申告をしてバレれば、審査に落ちる確率は高いです。

仮に審査を通過しても、発覚すれば一括返済が必要です。

不利な情報でも隠さずに申告してください。

【ポイント④】事業計画書を丁寧につくる

個人事業主の場合、事業計画書も審査のポイントだからです。

チェックされるポイントは次の通りです。

  • 事業計画書の内容が実現可能か
  • 返済計画が現実的か
  • 申込者に返済能力があるか
  • 持続的に成長できるか
  • 客観的に根拠がある数字か

信頼性の高い事業計画書にするために、税理士などの専門家のサポートを受けてください。

審査に通りやすい個人向け不動産担保ローン「3つの特徴」

それぞれ詳しくご案内します。

【特徴①】ノンバンクの業者

理由は、審査基準が低いからです。

ノンバンクとは次のような業者のことです。

  • 信販会社
  • クレジットカード会社
  • 消費者金融業者

貸し倒れリスクを最小限にするために、厳格な審査をします。

ノンバンクは審査基準を比較的緩やかにして、金利を高くしています。

銀行系で融資が断られた人は、ノンバンクに相談してみてください。

【特徴②】金利が高い業者

理由は、金利を高くすることで、貸し倒れリスクをカバーしているからです。

金利が高い分、返済総額は増えますが、審査は柔軟です。

【特徴③】個人向けや中小企業向けの業者

金融機関が新規の顧客を確保するために、審査のハードルを緩めているからです。

しかも、融資までのスピードが速いです。

個人向け不動産不動産担保ローンが通らない理由と対策

ここでは、次の事をご案内しています。

  • 審査に通らない4つの理由
  • 審査通過のための3つの対策

審査に通らない4つの理由

4つの理由
  1. 返済能力が不足しているから
  2. 不動産の担保価値が低いから
  3. 信用情報に問題があるから
  4. 提出書類に不備があるから

それぞれ詳しくご案内します。

【理由①】返済能力が不足しているから

金融機関は申込者の収入をもとに返済能力の有無を慎重に見極めています。

チェックされるポイントは次の通りです。

  • 収入額
  • 安定性
  • 継続年数
  • 勤務先や事業の規模

審査を通過するには、収入を増やすか債務を減らす必要があります。

例えば、副業などで収入を増やし、債務を圧縮できれば、審査に通りやすくなります。

【理由②】不動産の担保価値が低いから

金融機関は、担保物件の価値を評価し、融資の可否や融資額を決定しています。

不動産の担保価値が低ければ、希望の金額を借りられないことがあります。

価値が低い不動産は次の通りです。

  • 交通の便が悪い
  • 土地の形状が悪い
  • 使い勝手が悪い

こうした不動産の評価は低く、借りられる額が低いです。

【理由③】信用情報に問題があるから

信用情報とは、過去のローンやクレジットカードの利用状況などが記録された情報のことです。

問題があるケースは次の通りです。

  • 支払いを何度も延滞している
  • 債務整理をしたことがある
  • 自己破産をしたことがある
  • 個人再生をしたことがある
  • カードを強制解約されたことがある

このような履歴がある場合、貸したお金が返ってこないリスクが高いため、審査は厳しく行われます。

現時点で、他社からの借入が多い場合も同様です。

【理由④】提出書類に不備があるから

  • 提出書類が揃っていない
  • 記入欄にミスがある

このような場合は審査に通りません。

丁寧・正確に記載し、提出してください。

審査に通らないときの3つの対策

3つの対策
  1. 融資希望額を引き下げる
  2. ノンバンクに申し込む
  3. 借り入れをできるだけ返済する

それぞれ詳しくご案内します。

【対策①】融資希望額を引き下げる

返済能力や担保価値に対して融資希望額が多いと、金融機関は審査を通しません。

融資額の目安は、不動産評価額の60〜80%程度です。

どの程度までなら借りられるかを確認してください。

【対策②】ノンバンクに申し込む

ノンバンクは、銀行と比べてリスク許容度が高く、審査基準が柔軟だからです。

銀行系で審査に落ちたケースでも審査に通ることがあります。

【対策③】借り入れをできるだけ返済する

不動産担保ローンは総量規制の範囲外ですが、現時点で、収入の3分の1以上借り入れがあるのは問題です。

不動産の価値があるのに審査に落とされた場合は、この可能性があります。

個人向け不動産担保ローンの利用の手順

6つの手順
  1. 仮審査の申し込み
  2. 本審査
  3. 審査
  4. 結果の連絡
  5. 契約手続き
  6. 融資の実行

仮審査で審査されるポイントは次の通りです。

  • 不動産の所在地
  • 不動産の種類
  • 不動産の面積
  • 借入希望額
  • 抵当状況
  • 借り入れ状況
  • 職業
  • 収入

仮審査に通ったら、本審査があります。

本審査で必要な書類は次の通りです。

  • 借入中のローンの資料
  • 本人確認書類(運転免許証・個人番号カードの写し)
  • ローンの申込書
  • 収入がわかる書類(源泉徴収票・確定申告書)
  • 納税に関する書類(固定資産税納税証明書・住民税納税証明書)
  • その他、金融機関から指定された書類

後日、担当者から結果が通知されます。

契約手続きで必要なのは次の通りです。

  • 実印
  • 印鑑証明書
  • 登記済みの権利書
  • 金融機関から求められた書類

契約にもとづき抵当権が設定されたら、融資金額が銀行に振り込まれます。

各種手順が完了する日数は、金融機関によって異なります。

まとめ

個人向け不動産担保ローンの選び方と、銀行系、ノンバンク系の5つの金融機関をご案内しました。

借入までの期間が短期間で、審査基準が優しいのは、ノンバンクです。

丸の内AMSでは、共有名義や底地といった他社では審査に通らない不動産にも対応しています。

他社で断られたら、お気軽にご相談くださいませ。

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