年金生活者でも不動産担保ローンを利用できる?借入可能額や条件を解説

投稿日:2026年1月7日

「年金生活者でも不動産担保ローンを組める?」
「どんな条件を満たせばいい?」

このように考えていませんか?

このページでは、年金生活者でも不動産担保ローン利用できるのかどうかについて、ご案内いたします。

この記事の作成者

大石 Oishi

【資格】賃金業務取扱主任者
大手金融機関でローンアドバイザーとして8年、大手保険会社で5年、これまで金融業界一筋でキャリアを積んで参りました。今までの経験と知識を生かしてお客様へのきめ細やかなサポートを行って参ります。

年金生活者でも不動産担保ローンを利用できる!その理由は…

それぞれご案内します。

【理由①】担保不動産があるから

金融機関は、「返済が滞った場合でも、不動産の売却により貸付金を回収できる」と判断するからです。

金融機関の中でもノンバンクでは、不動産担保ローンの審査で担保不動産の価値を重視しています。

十分な担保価値のある不動産があれば、年金生活者でも不動産担保ローンを利用できる可能性は高いです。

例えば、担保不動産の評価額が3,000万円あれば、年金月額が数万円でも融資を受けられる可能性が十分にあります。

【理由②】年金という安定収入があるから

金融機関は、年金を安定収入と捉え、「計画通りに返済する可能性が高い」と判断するからです。

年金は国の制度に基づき定期的に支給されます。

次のような事態で国内の多くの機関が壊滅的なダメージを受けない限り、年金制度そのものが完全に無くなることはありません。

  • 日本経済の破綻
  • 戦争への参加
  • 大規模な震災

年金を「継続性と安定性が高い収入」と評価する金融機関なら、年金生活者でも不動産担保ローンを利用できる可能性は高いです。

【理由③】年齢を重視してないから

金融機関には銀行とノンバンクがありますが、ノンバンクは審査が柔軟です。

ノンバンクの中には、不動産を担保とすることで「貸し倒れリスクを抑えられる」と判断しており、申込者の年齢は、審査で重視していない会社があります。

金融機関によって、例えば、「申込時70歳以下、完済時85歳未満」「満20歳~」などと年齢についての条件が設けられています。

金融機関の貸付条件をご確認ください。

年金生活者は最大いくらまで借りられる?

銀行は融資上限額を1億円程度に設定しています。

ただし、審査は厳しく、返済能力や信用情報を重視します。

ノンバンクは融資上限額を5億円程度に設定しています。

こちらは審査は柔軟で、担保不動産の価値を重視します。

借入可能額は、次の要素で決まります。

  • 担保不動産の評価額
  • 担保掛目
  • 金融機関の審査基準

担保掛目とは、不動産評価額のうち、金融機関が融資対象として認める割合のことです。

借入可能額の目安は、担保不動産の評価額の50〜80%程度です。

例えば、評価額3,000万円の自宅を担保にする場合、1,500万円〜2,400万円を借り入れられる可能性があります。

借入可能額に影響する具体的なポイントは次の通りです。

条件 概要
①担保不動産の評価額 不動産の種類・面積・周辺環境などをもとに評価される
②担保設定の有無 既存の担保設定があると借入可能額は小さくなる
③既存の残債 他の借入が多いと借入可能額は小さくなる
④返済余力 年金額・生活費・他の借入状況などにより評価される
⑤年齢と返済期間のバランス 申込時の年齢と完済時の年齢により評価される
⑥申込先の金融機関 銀行とノンバンクにで融資上限額や審査方針が異なる

年金生活者が不動産担保ローンを利用するメリット、デメリット

年金生活者が不動産担保ローンを利用するメリットとデメリットをご案内します。

年金生活者が不動産担保ローンを利用する4つのメリット

年金生活者が不動産担保ローンを利用するメリットは次の通りです。

メリット 概要
①高額融資を受けられる 不動産担保ローンは、担保不動産の価値次第で借入額が決まる。年収の3分の1を超えても融資を受けられる
②低金利で借入できる 無担保ローンは、年3%~18%の金利だが、不動産担保ローンは、年1%~15%の金利で借入できる
③資金を自由に活用できる 無担保ローンは、教育ローンやリフォームローンなど使途が限定される場合があるが、不動産担保ローンは使い道自由
④自宅に住み続けられる 自宅を担保とする場合でも売却することなく、住み続けたまま融資を受けられる

銀行は融資上限額を1億円程度で金利相場は年1.0%~9.0%、ノンバンクは5億円程度で年2.0%~15.0%程度です。

年金生活をされている方の場合、最初は条件の良い銀行に相談をしますが、収入や年齢で断られて、ノンバンクに相談するという流れが多いです。

【ケース】年齢制限の無いノンバンクで借入れできた
    Tさん(72歳・年金月額12万円)は、評価額2,500万円の自宅を担保に「1,000万円の借入をしたい」と金融機関に相談しました。

    大手銀行でも地方銀行でも、完済時年齢が90歳を超えるため断られました。

    次に年齢制限のないノンバンクに相談をしたところ、問題無く融資を受けることができました。

年金生活者が不動産担保ローンを利用する3つのデメリット

年金生活者が不動産担保ローンを利用するデメリットは次の通りです。

デメリット 概要
不動産を失うリスクがある 返済が滞った場合、担保不動産は競売にかけられその不動産を失うリスクがある
②融資までに時間がかかる 融資実行まで数日~約1ヶ月程度の時間を要する
③諸費用がかかる 金融機関への手数料(借入額の1%~7%程度)の他に登記費用(借入額の0.4%)、印紙税(200円~10万円程度)などがかかる

最大のデメリットは、返済が滞った場合、担保にした不動産が無くなってしまうことです。

【ケース】自宅が競売になった
    Sさん(75歳)は、評価額2,000万円の自宅を担保に1,200万円を借入しました。

    当初は年金で返済できていましたが、持病の悪化や配偶者の介護、リフォームなどが重なり、返済が困難になってしまいました。

    立て直すことができず、1年後に自宅が競売にかけられました。

急な出費などで返済が滞る場合は、早めに金融機関にご相談ください。

融資までの期間、諸費用についてですが、銀行は融資までに数週間~1ヶ月程度、事務手数料は借入額の1.0%〜2.0%程度です。

ノンバンクは数日~数週間で、事務手数料は借入額の2.0%〜7.0%程度です。

年金生活者が不動産担保ローンを組むための4つの条件

それぞれご案内します。

【条件①】担保となる不動産を所有している

不動産担保ローンは、不動産を担保として融資する仕組みだからです。

担保となる不動産の条件は次の通りです。

  • 本人名義の不動産であること
  • 金融機関が評価できる不動産であること

不動産の所有権は、登記事項証明書を、法務局やオンラインで取り寄せることで確認できます。

全国の法務局はこちらでご確認いただけます。

共有名義の場合は、自分の持分だけを担保にすることはできますが、不動産全体を担保にするには共有者全員の同意が必要です。

>>共有名義・持分ローン

家族名義の不動産の場合は、所有権を持つ方の同意などが必要です。

山や農地は、どの金融機関も融資対象外としている場合が多いです。

【条件②】借入希望額が担保不動産の評価額に見合っている

担保不動産の評価額によって、借入可能額が決まるからです。

既にご案内していますが、借入可能額は、不動産評価額の50〜80%程度が目安です。

例えば、500万円を借入れしたい場合、担保不動産の評価額は700万円〜1,000万円程度は必要です。

不動産の評価額に影響するのは次の通りです。

  • 不動産の種類
  • 面積
  • 立地・周辺環境
  • 築年数

自分でも、ある程度の評価額を調べることができます。

ですが、金融機関によって評価額が異なりますので、まずは相談してみてください。

【ケース】評価額が金融機関で異なった
    Yさんは築48年の一戸建てを担保に借り入れたいと考えていました。

    自分で固定資産税評価額を元に計算したところ「2,200万円~2,500万円ぐらいではないか?」もと考えていました。

    銀行では収入が年金だけではNGでした。

    ノンバンクCでは2,000万円でしたが、ノンバンクAでは「立地と広さ」を評価されて2,500万円の評価となったため、より多く借りられるノンバンクAを利用することに決めました。

【条件③】金融機関の基準を満たした返済能力がある

金融機関が、融資した資金を回収できるかを判断するからです。

そのポイントは、次の通りです。

  • 年金の受給額
  • 毎月の生活費
  • 他の借入の有無と返済額
  • 申込時の年齢と完済時の年齢
  • 保証人の有無

この情報で、無理なく返済できると判断されれば、審査に通ります。

金融機関によっては、保証人を求められる場合があります。

【条件④】担保不動産の権利関係が明確になっている

金融機関が、不動産を確実に担保として設定できるか確認するからです。

名義や権利関係が曖昧な状態だと、返済が滞った場合、不動産を売却して貸付金を回収できない可能性があります。

具体的なポイントは次の通りです。

  • 名義が申込者本人になっているか
  • 相続した不動産の場合、相続登記が完了しているか
  • 差押えや仮登記など、権利関係に問題がないか

審査をし、問題無ければ、融資実行の判断をします。

年金生活者が不動産担保ローンを組む手順と必要書類

年金生活者が不動産担保ローンを利用するまでの流れは次の通りです。

利用までの流れ
  1. 仮申込み
  2. 仮審査の結果通知
  3. 本申込み
  4. 本審査の結果通知
  5. 契約
  6. 借入

仮審査では、簡易的に申込者の信用情報や返済能力が確認され、融資可否が判断されます。

本審査では、提出書類をもとに最終的な融資条件が決定されます。

必要書類は次の通りです。

書類 概要
①本人確認書類 運転免許証やパスポートなど、顔写真付きの本人確認書類
②年金関係書類 年金振込通知書や年金証書など、年金額が記載された書類
③不動産関係書類 不動産登記簿謄本や権利証など、不動産の所有者や権利関係がわかる書類

必要な書類は金融機関によって異なります。

書類が不足していると審査が進まず、融資までに時間がかかります。

担当者に確認を取りながら進めてください。

銀行とノンバンクの年金生活者向け不動産担保ローンの違い

銀行とノンバンクの年金生活者向け不動産担保ローンの違いは次の通りです。

比較項目 銀行 ノンバンク
金利 年1.0%~9.0%程度 年2.0%~15.0%程度
融資上限額 1億円程度 5億円程度
事務手数料 借入額の1.0%〜2.0%程度 借入額の2.0%〜7.0%程度
年齢制限 完済時80歳未満が目安 会社によっては年齢制限がない
審査方針 収入・年齢重視 担保不動産の評価額重視
審査基準 厳格 柔軟
審査スピード 数週間~約1ヶ月程度 数日〜数週間程度

このようにノンバンクは、年齢条件や審査基準が柔軟です。

そのため、年金生活者が不動産担保ローンを利用しやすいです。

実際、多くの人が銀行で断られたため、ノンバンクを利用するというケースが多いです。

年金生活者が利用可能な不動産担保ローンを扱う会社

年金生活者の審査に対応しているノンバンク6社をご案内します。

①丸の内AMS

不動産担保ローンの金利は年3.8%~です。

借入限度額は5億円です。

年齢制限はありません。

対応エリアは一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)です。

②アサックス

不動産担保ローンの金利は年1.95%~7.80%です。

借入限度額は10億円です。

年齢制限はありません。

対応エリアは一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)です。

③SBIエステートファイナンス

不動産担保ローンの金利は年3.70%〜7.80%です。

借入限度額は10億円です。

年齢制限はありません。

対応エリアは、関東1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)、関西2府4県(大阪府、京都府、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県)です。

④アビック

不動産担保ローンの金利は年2.98 ~ 15.0%です。

借入限度額は50億円です。

年齢制限はありません。

対応エリアは、全国です。

⑤L&Fアセットファイナンス

不動産担保ローンの金利は年3.39%~6.80%です。

借入限度額は10億円です。

年齢制限はありません。

対応エリアは、全国です。

⑥大手町フィナンシャル

不動産担保ローンの金利は年3.2%~8.9%です。

借入限度額は20億円です。

年齢制限はありません。

対応エリアは、全国です。

まとめ

年金生活者でも条件をクリアできれば不動産担保ローンを利用できます。

銀行では断られることが多いので、ノンバンクの中からご検討ください。

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